「いせ」とは洋服を作る上で重要なテクニックです。
2015-08-05
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おはようございます。4年前にこの記事「日本の縫製工場は無くなる」を読んで思ったことは日本の縫製工場は無くならない。(笑)
このブログを知ってからボクの人生が大きく変わったように思う。何故なら、それからすぐに藤村先生のブログを知ったから(当時は未だアメブロでした)それから、毎日欠かさず先生のブログ、Twitter、Facebookなど読んでます。そして短パン社長を知ってカーディガン買いました。カーディガンをSNSで写真見ただけで購入を決めてました。おもしろい時代です。
前置きが長くなりましたが今日は縫製工場の裁断について書こうと思います。
縫製工場は裁断が生命線を握っているといっても過言ではないくらい重要なポジションです。その昔、大昔の昭和の頃は結構裁断屋さんがありました。裁断屋=裁断しかしません。
縫製工場が仕事を請けて裁断屋に裁断してもらって縫ってまとめ屋(内職)ボタンなど針仕事を頼み、出来上がったら穴屋へ穴が開いたらプレス屋へ入れて、それが父の仕事の流れでした。
結構父ちゃん母ちゃんの小規模事業所が裁断のスペースが取れないのと、裁断の技術も持ち合わせてないところがあちこちにあって分業制が成り立っていました。でも裁断屋さんの裁断はどうしても効率を求めてしまうので雑だなって印象がありました。それはダーツ止まりなどの印を「焼き目打ち」の機械を使ってたりしてたから焼き目打ちとは熱で生地に穴を開けるのでボクが修行していた会社の取引メーカーさんは仕様を禁止していました。それはそうです、生地に傷をつけるのですからヤバいです。
それは、昔はワンサイズ(9号)だけで100枚とか普通にあって裁断代は工賃の10%とかが相場だったのかなパーツ数もそれほど多くないデザインだったからそれでも食えてたけど、そんな仕事がどんどん海外へ行き日本では多サイズ展開で小ロットが主流になってきた。
7号・9号・11号・13号の基本4サイズになり合計で100着もあれば御の字でした。そうすると裁断は同じことを4回しなくてはなりません。でも裁断代は同じです。
裁断代を上げてくれって言っても縫製加工賃は変わらないので裁断屋に出すのがめんどくさくなってきて、じゃ自分ちでやるかって感じですね。
穴やもプレス屋も同じ理由から自分ちでやる、裁断から仕上げまで一気通貫でやる縫製工場が主流になってきました。
先ずは、サンプルや一点先上げなどを1着だけ切ることを覚えます。量産は、それをマーキングシートに書いて生地を重ねた上に置いて裁断機で裁断します。
地の目ってご存知でしょうか?生地は、経糸と緯糸で織られています生地の耳に対して平行なのが縦地の目、垂直なのが横地の目と言います。通常は前後中心線は縦地の目です、何故なら縦地の目が通っていると伸びにくいからです。地の目が各パーツのパターンに書いてあるのでその指示通りに裁断しないと出来上がった洋服がとんでもないことになってしまいます。(マジでヤバいから)
裁断はいきなりパターン通りに正裁ちはしません。それは生地は熱によって縮むことがあるので1cmくらい周りを大きく裁断します、それが粗裁ちです。接着芯を貼るパーツは芯地もそれと同じに切って芯貼り機で芯を貼ります。そうすると芯貼り機は熱で接着するので芯を貼ったらそれ以上は縮まなくなり、それから正裁ちをします。念のため、芯を貼らないパーツも芯貼り機を空通しします。そうして生地を縮絨させ安定させてから裁断をしています。そうすることによって後から起こるトラブルの要因となることを減らしているのです。
裁断は洋服づくりの入り口です。入り口でツマヅイテしまうとその後のフォローがとてつもなく大変になってしまいます。縫製スタッフが縫いやすいようにする合印やダーツ止まりの印、ポケットの位置の印より正確に裁断してあれば縫う人は正確に縫う技術者ばかりですから迷わず早くきれいに縫い上げてくれます。
細かいことを疎かにせず徹底して正確に裁断する。じゃないと出来上がった洋服の寸法が指定寸法に上がらないのです。私たちが縫っているお客様にはプラスマイナス1㎝以内までが許容範囲とさせてもらっています。出来れば+-の誤差が0で出来上がった時は気持ちがいいね。
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