難しい仕事を辞退しちゃうのは二流、できなくても挑戦するのが一流

アンティークミシンJUKI1号機
アンティークミシン

アンティークミシン

ツクツクボウシが鳴いています、少し晴れましたがにわか雨も降ったりとスッキリしない天気です

今月はシルバーウィークがあるので前半が勝負です、がっちり稼がなくては

なんだか休み過ぎじゃね!?って思うんだけど

世界の中では、まだまだ働き過ぎって言われてる日本人です。(外人はどんだけ働かないんだろ?)

今日は、僕らが使っているミシンについて書きます

本縫いミシンについて

ミシンの縫い方は本縫いと環縫いの2種類があります

環縫いは裏側が鎖編みになっているいわゆるチェーンステッチですね

ジーンズなどはチェーンステッチが良いって言う人もいるようですが

ボクは本縫いが良いと思います。

解くときはチェーンの方が簡単に解けるからいいかも

だけど、解きやすいってことは逆に言えば解れやすいってことでもあるんです

だから、しっかりとした縫い目の本縫いがいいですね。

ミシンの仕組みについて詳しいことはこちらをご覧ください

厚物が得意、薄物が得意

僕ら布帛の縫製工場では、厚い生地が得意か薄い生地が得意なのか

どちらの素材にも対応できる工場とか色々です

うちは出来れば薄い生地の方が有難いです

それは、ミシンの設定を薄物用に調整してあるから

細い糸を使用して下糸の調整、針の選定(針を細くすると針板も穴の小さいモノを使用)

オルガン針の縫製トラブル対策情報(パッカリング編)すごく勉強になります

厚い生地になると、針も太くしないと折れてしまうし太い糸を用いますね

ちなみに、ジーンズの裾上げは専用のミシンがあります

なぜ薄物仕様に設定してあるのか

それは、今の洋服はシーズンがはっきりとしていないアイテムが多く

そして、気候も一年通じて温暖化傾向にあるから

薄い素材のアイテムの依頼が多いからです

偶にメルトンとか縫ってと依頼されると大変です。

それに、最近の若い人は寒いって感覚が無いんじゃないかな?

だって、真冬だって言うのに短パンとTシャツの人とか妙に薄着の人が多いですよね

見てる方が寒くなってしまいます。

薄物が得意なワケ

薄い生地、シルクシフォンとかオーガンジーとかなんでもカカッテキナサイ。(笑)

昔からシルクは苦にしていませんでした

でも、シルクシャンタンとかしっかりとした生地が多かったです

それがある時、シルクシフォンのブラウスを縫ってくださいって依頼がありました

しかも楊柳・・・

マジか・・・

どうやって縫うんだろう???

とりあえず引き受けてみました

試し縫いを何度もしました

そのうちに感覚が掴めてきました

そんな感じでした。

やらないでデキナイって言うより、やってみて出来なかったらデキマセンと言った方がいいよ

それが一流の縫製工場への道だろ!(そんな声が聞こえたかな)

扱いやすい生地の方が誰だって良いに決まってる

うちだって、できれば縫いやすい生地の方が良いけれど

他の工場が嫌がる生地を縫えた方が評価は上がりますよね

さいたま市の小さい縫製工場のことを覚えてもらうには他と違うことをアピールしなくちゃならなかったんですね

うちの一年生は入った時から難素材ばっかりだからそれが普通にアタリマエになってる

逆に、「私縫製経験長いんです」と言った経験者は「こんな生地縫えません」って言われることもありますよ

だから、縫えるって思えば縫えるし、縫えないって諦めちゃうと縫えません

大変な仕事もいつかは終わるんです

今縫ってるブラウスも他で縫えないって断られた仕事です

上がりません、上がらなさ過ぎます。

「ナンデこんな難しい仕事を引受けちゃうの!?」って怒られてばっかり(笑)

明日も仕事です。

蒼の世界♪明日は晴れるといいね

Remioromen – Ao No Sekai 投稿者 renardeau

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縫製職人