お客様は洋服なんて欲しくない

お疲れ様です。B型と相性が良いO型のミズイデ(@fashionizumi)です。
でも、それって本当なの?って思ってネットで調べてみたら・・・
ベスト相性ランキング・恋愛編の第1位はO型男性×A型女性でした。まじかー。
さあ、気を取り直してブログ書こう。

お客様は洋服なんて欲しくない

 
ボクは18歳からだから、かれこれ34年も洋服作ってきた。
それだけ長く業界にいるとアパレルメーカーの栄枯盛衰の一つや二つ三つ四つ五つ・・・いやもっと見てきた。
昔、うちの親父が縫っていた東京は千駄ヶ谷にあったメーカー「ANY」が倒産した時は驚いた。ボクはエニーさんに育ててもらったようなものだから、昭和50年代から伸びてきて自社ビルまであったのにあっけなく倒産した。今はセラビがあるビルにあった。
ボクが独立した時はまだ営業していてサンプルなど縫わせていただいてました。だから平成5年頃かな倒産したのは。
予兆はあった、たまたまマルイを見て歩いていたらそのメーカーのB品服を目にした。
僕ら縫う側の人が見ても、普通の人が見ても「アリエナイ服だった」そんな服がいくら投げ売りしてたって買わないよなって思った。
作る側にしてみたら、よく恥ずかしくもなくって感じ。時代が変わっていたのに気が付いていなかったのかな?
昭和50年代ならまだ通用していたのかも、でも昭和60年代には通用しなくてあたりまえでしょ。
その後は大きなのは、モリハナエの会社(名前忘れた)が倒産した時。結構周りで影響を受けた人いました。
ボクも取引していた会社が倒産したことがあった。
ブラックフォーマルで少しは名の知られていたホロンさん、今はラブリークイーンに引き継がれたらしい。
ホロンの倒産はいきなりだったので面喰いました。
そんな倒産のことを挙げたら枚挙に暇ないくらいです。

売れないから倒産する

僕らは決められたデザインの洋服を縫うだけです。
ホロンさんの時は、完全にシルバーブランド化していたのかな、ボクはそう思った。
デザインが古臭いと言うか、変わり映えがしないと感じてた。
それでもって、売値もかなり高額だったと記憶してます。
僕らが縫っていたブランドは高額で生産ロットも少なかった。それでも売れなかったんだな。
売れていたら倒産なんかしないもの。

星の数ほどアパレルメーカーはある

できれば、売れているブランドの服を縫いたい。
ボクはそう思った。
誰でもそう思うはず。ですよね?
でも、そう思ってもなかなか抜け出せない。
今までさんざんお世話になってきて、これからもどうかよろしくお願いします。
そう思います。藁にもすがる思いで。
でも、倒産してしまってからでは遅いっす。
ボクは今まで奇跡的に引っかかった記憶が無い。
本当にラッキーな男だと思います。

臭いに敏感

今までボクが縫製の仕事を続けてこれたのは奇跡だと思ってます。
では、ナンデ続けてこれたのか?
2000年頃からだったでしょうか、アパレルに限らず多くの企業が人件費の安い海外へと生産拠点を移し始めていた。
ボクが、嗚呼もう無理だなって思ったのは一部上場アパレルの仕事をした時だった。
僕らのこと人間扱いしてくれないんですよー、酷くないですか?
それからです。
これからは、僕らのことを必要としてくれる人の為に仕事をしよう。そう決めた。
同じ洋服を縫うのだったら、会社が小さくたっていいそう思ってくれる人の為に時間を使おう。
そんな種蒔きをはじめました。
こんなデフレ時代に高い加工賃出してくれる会社なんてない。
ボクもそう思った。
でも、あるかも知れないと思って数々のオファーを1回目は請けてきた。
やっぱり、大半は安く作りたい人たちばかりだった。
安く作りたいって臭いには敏感です。(笑)
そう思ったらお互いにメリットが無いので取引終了。
しかし、種蒔きしてきて良かった。
そう思えるブランドに育ってくれた先様ができましたよ。
そうなりたいと思ったら、そうなるための種蒔きしましょう。
種を蒔かないと芽は出てきませんから。
そんなことを思った、8月31日午前3時。
では、オヤスミナサイ。
元気出して生きましょう♪

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