右肩下がりの業界で生き残るには

新規ブランド「山内」様のメンズシャツ

新規ブランド「山内」様のメンズシャツの追加オーダーいただきました。

こんにちは、蒸し暑いのは苦手なミズイデ(@fashionizumi)です。

いつの間にか入梅してました、夏もすぐそこですね。

先日、ノートパソコン用のバッグを探して歩いたが結局ロクなカバンが見つからずネットで探してよさそうなのが見つかりアマゾンプライム会員なので夜頼んだのに翌朝9時に届いて驚きました。本当にアマゾンは便利だ。

さて、久しぶりにまじめに裁断した様な気がした。

極小ロットに2017年春夏サンプルシーズン突入でっす。少し気合入れますか。

右肩下がりの業界の中で生き残るには

いま、東京FMのスカロケ聴いていたらメリヤス草履の小高集さんが出ていた。

2011年、今から5年前に小高莫大小産地を見学

二友会で今から5年前に小高莫大小産地を見学@2011.10月

小高莫大小産地を見学に行ったのは2011年のこと。

今、話題のメリヤス草履ブランド[MERI]の試作品が出来上がって来た時だった。

そんなことを思い出して、ふとググってみたら【墨田区の町工場から世界へ!】そんな記事が目について読みふけってしまった。

その中で印象に残ったところを引用します

■「モノ作りは人が命」をベタにやる会社

われわれニットの業界では、「自分で商品をつくって自分で売る」のはとても難しいとされています。先人たちは服のかたちまで持っていこうとして、ことごとく失敗している。この業界は基本的に分業制で、私たちならリブニットですし、ボタンだけを扱う会社もあります。同じように服の世界には服のプロがいて、簡単に太刀打ちできるものではないんですね。うちのように、オリジナルブランドを確立して直営店まで持てるというのは、なかなか例がないこと。

それをなんとか実現できたのは、私たちが「手作り」のブランドだからと思います。特別すごい技術ではありませんが、大企業は面倒でやろうとしない。作っても年に何十万足と売れるわけではないから、誰もわざわざマネしようと思わない。スキマの仕事なんです。

ただし人に対する投資は必要です。うちみたいな中小企業が1年間、お金と時間をかけて職人を養成するのは楽じゃありません。でも「MERI」の販路が拡大して生産が追いつかなくなってからは、ベトナムでも職人を養成している。ですから、うちの強さといったら間違いなく「人」です。ここ両国と青森、そしてベトナムの職人さんがいないと「MERI」は作れない。彼らを機械に置き換えられるものではないんです。絶対に「MERI」をマネできないわけじゃないけど、マネするには時間がかかりますよ。「モノ作りは人が命」だと言われますが、それをうちみたいにベタにやっている会社は、案外少ないと思います。

ものづくりは人が命

やっぱり人なんだ、親方と同じこと言ってた。

草履が6,500円だとさすがにボクは買えませんが、上品な方のルームシューズと外国人観光客向けに日本のお土産として好評のようです。

見学した時にメリヤス草履を触らせてもらったら、肌触りが良かったのを覚えています。

草履を1足編むのに職人さんが手作りで3時間掛かるんだそうな、そんな手間の掛かることをやりたがらないのをやるから価値になる。そうなんです、メンドクサイことはやりたくないです。

しかも機械では作れないモノを人の手で作るから価値が生まれます。

そして、デザインも良くて完成度が高いから売れているんでしょう。

余談ですが、その時にIKIJIで活躍されているテルタ産地も見学させていただきました。

国内でモノが作り難くなっている

日本人の人件費が高いから日本で作らないで、人件費の安い国で作ってます。

僕らに直接関係する衣料品の97%が海外で作られ輸入しています。

20年前には50%あった衣料品自給率が今では僅か3%だそうです。

余談ですが、ものづくり補助金見事不採択でした。orz

せっかくものづくりして頑張っているのに。しかも先生方にしたら僅かな金額なのに…

次があれば、今度は釦付けミシンを導入で申請しよう!手作りとは真逆だからダメか(笑)

いいものが売れるとは限らない

またまた、親方話をします。

松ノ木縫製産地は20年くらい前から自立化事業を進めていました。

縫製の技術は1級品です、その工場がファクトリーブランドで洋服を作って展示会開いたけど売れなかったと聞きました。

ゼロではなかったけど少なくて商売にならなかった。品質は間違いないのに売れない。

どうしてなんだ?!ボクも展示会見に行きました、売れそうな感じはしたけど売れない何故だ!?でした。

その後、幾度と無く失敗を繰り返してその経験を踏まえてデザイナーと契約したりパターンを研究したりして満を持して作った服を売り込みに行ったがやはりダメだった話を聞かせていただいた。

バイヤーさんが言うには、「品質は何の問題も無いのだけれどその服じゃ売れないのよ」

そう言われて、このままじゃ帰れないと思った親方が言った言葉が、

「あなたが望む服を作りましょうか」だった。

それを聞いたバイヤーさんは「本当に?本当に作ってくれるの?」半信半疑ながら内心うれしそうだったらしい。

それで、「どんな服がお望みですか?」そこから出来上がったのが、かの有名な「お母様のお受験服」だそうです。

ボクが書くと簡単そうに聞こえてしまうかも知れませんが、その商品開発は相当苦労したはずです。

だって、平日の営業時間は加工賃仕事を全力でこなし、その時間外でサンプル製作を幾度となく作り直してやっと製品化にこぎつけたが、その時間はタダですからね。売れてからじゃないと回収できません。

そして、もっと半端無いのは生地を自分ちで買っていたってこと。すごくないですか!?

で、もっとすごいのが、業界の役職なんかでも働いていたり(日本モデリスト協会とか色々)

そんでもって、飲み会でも活躍しちゃってる。ボクなんかとも飲んでくれますし。

あ、話を戻しますね。

洋服は品質がいいのは普通にどこでも売ってます。

その他にコンセプトとかターゲットとかオケージョンとかがとても重要なんだそうです。

その辺を明確にして突き詰めて誰に着てもらいたいのか、その服を着るとどんな良い事があるのか。

それが無いと間違いなく売れ無い。

自社で企画してパターンも起こし尚且つ生地も自社オリジナル。

だから、唯一無二の存在なのでしょう。

それが生き残る方法かと思います。

今日は以上です。

では、オヤスミナサイです。

いっぱいいっぱい 鳴り響いて しみ込んでいけー♪

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